概要
CVS- WMT700シリーズ 超音波風向風速計は、耐久性に優れた信頼性の高い超音波風向風速計です。気象観測や航空気象の主要なパラメータの一つである風向風速を計測します。世界気象機関(WMO) CIMO ガイド(WMO-No.8)および国際民間航空機関(ICAO)の要求事項に準拠しており、気象観測、航空、海事、風力発電、その他多くの用途で使用できるよう設計されています。
高精度でメンテナンス不要
CVS-WMT700は、アーム一体型の高耐久性フルステンレス構造です。明確な北方向指示表示、差込式取り付け方式を特長としています。可動部分がなく、汚れや腐食への耐性にも優れています。定期、不定期のメンテナンスは必要ありません。また、自己診断機能と計測値のバリデーション機能を標準で装備しています。極座標形式とベクトル形式では 60 分の平均値まで計算可能です。
超音波による計測
CVS-WMT700では、超音波を用いて風速および風向を計測します。計測は超音波が一方のトランスデューサーからもう一方のトランスデューサーに到達するまでの伝達時間に基づいており、この伝達時間は風速によって変化します。伝達時間は2つのトランスデューサー間において双方向で計測します。CVS-WMT700では、互いに60°の角度をなす3本の超音波経路のそれぞれについて双方向の計測を行い、風速と風向を算出します。
標準モデルとヒーター付きモデル
CVS-WMT700の供給電源は9〜36V DCですが、ヒーター付きモデルではヒーティング用に24〜36VDCの追加電源が別途必要です。ヒーター付きモデルでは、トランスデューサーのヘッドアーム内に組み込まれたサーモスタットによりヒーター制御を行い、着氷性の雨や雪による凍結を防ぎます。過酷な厳寒環境における運用には、トランスデューサー、アーム、本体がヒーター制御されているモデルを用意しています。その他、CVS-WMT700の取り付け/接続用のアクセサリや、鳥による害を軽減する鳥よけキットも用意しています。
特徴
• WMOおよびICAOの要求事項に準拠
• 出力データ間隔:4Hzおよび8Hz(オプション)
• ステンレス構造
• メンテナンスフリー
• トランスデューサー3本構造により精度の高いデータを提供
• データ出力形式:極座標およびベクトル
• 温度、湿度、気圧の影響を完全除去
• 計測範囲:最大 90m/s
• ヒーター:最大 250W
• IP66 および IP67
• 大型トランスデューサーによる高出力の超音波
• 鳥よけキット(オプション)
• WMOの指針に沿ったガスト計算
• 米国気象局と連邦航空局(FAA)が信頼を寄せるヴァイサラWINDCAP®技術を使用
• 気象庁検定取得可能
仕様
スクロールすることができます
風速 | ||
計測範囲 |
WMT701:0〜40m/s
|
|
起動風速 | 0.01m/s | |
分解能 | 0.01m/s | |
応答時間 | 250ms | |
精度 |
0〜75m/s:±0.1m/s または読み値の2%のいずれか大きい方
|
スクロールすることができます
風向 | ||
計測範囲 |
0〜360° |
|
起動風速 | 0.1m/s | |
分解能 | 0.01° | |
応答時間 | 250ms | |
精度 |
±2° |
スクロールすることができます
電源仕様 | ||
動作電圧 |
9〜36V DC(絶対 最大 定格40V DC)*1 |
|
ヒーター電圧 | 24〜36VDC(絶対最大定格40V DC)*1 | |
加温に必要な電源 *2 | ||
ヒーター付きトランスデューサー |
平均 32W
|
|
ヒーター付き トランスデューサー、アーム |
平均 152W
|
|
ヒーター付き トランスデューサー、アーム、本体 |
平均 252W
|
*1 海洋環境における通常の入力電圧範囲は、船舶EMC規格(IEC 60945)で定義されているように、動作電圧は10〜30V DC(-10%〜+30%)、ヒーター電圧は24〜30V DC(-10%〜+30%)です。
*2 実際の消費電力は温度により異なります。
スクロールすることができます
メッセージの仕様 | ||
計測アップデート間隔 |
4Hz(デフォルト)および 8Hz (オプション) |
|
利用可能な単位 | m/s 、kn 、mph 、 km/h 、V 、mA、Hz | |
動作モード | 自動メッセージモードまたはポーリングモード | |
仮想温度 | 摂氏温度 |
スクロールすることができます
一般仕様 | ||
寸法(H×W×Ø*1) |
348×250×285mm |
|
重量 | 1.8kg | |
材質 | ||
ボディ、アーム、取付けキット | ステンレス AISI 316 | |
トランデューサー | シリコン | |
コネクタハウジング表面 | ニッケルめっき真鍮 |
*1 トランスデューサーがカバーする領域の直径
スクロールすることができます
アナログ出力 | ||
風速 |
電圧、電流、周波数 |
|
風向 | 電圧、電流、ポテンショメーター |
スクロールすることができます
動作環境 | ||
ヒーター*1 |
0W、30W、150W、250W |
|
動作範囲温度*1 | -10〜+60°C、-40〜+60°C、-55〜+70°C | |
保管温度範囲 | -60〜+80°C | |
IP規格 | IP66 および IP67 |
*1 氷点下では、ヒーターと温度範囲を適切に組み合わせてご使用ください。
スクロールすることができます
デジタル出力 | ||
通信インターフェース |
COM1:RS-485
|
|
メッセージフォーマット | WMT700、WS425 ASCII、NMEA標準版および拡張版 (ver. 0183)、SDI-12(ver. 1.3)、S425 ASOS、ROSA MES 12、カスタム設定 | |
ビットレート | 300 、 1,200 、 2,400 、 4,800 、9,600、19,200 、38,400 、57,600、115,200 | |
平均化時間設定範囲 | 最大3,600 秒 |
スクロールすることができます
適合規格 | ||
EU指令および規則 |
EMC指令(2014/30/EU)
|
|
EMCイミュニティ | IEC 61326-1、IEC 60945 | |
EMCエミッション | CISPR 32 Class B(EN 55032) | |
環境 |
IEC60068-2-1 、2、 6/34 、30、31、67、78
|
|
船舶 | IEC 60945、DNVGL-CG-0339 | |
電気安全性 |
IEC 61010-1
|
|
基準適合マーク | CE、中国版RoHS、RCM、UKCA | |
リスティング・マーク | SGS (米国およびカナダ) |
電流計測について
電流信号を出力する変換器には、4線式と2線式があります。
スクロールすることができます
4線式 | 2線式 |
4線式では、電源2線と信号2線が分かれています | 2線式では、供給電源の消費電流がそのまま電流信号(4~20mAなど)になります。 |
※ <注意>端子の並び方、呼び方は機種によって異なります。 |