河川流量の観測方法 河川流量の観測方法

河川流量の観測方法

現在行われている様々な測定方法の特長を比較

河川の流量観測

流量とは、河川の横断面を短時間に通過する水の体積のことです。流量は河川管理に用いられる基本的な計測項目ですが、今までは継続的に観測することが困難であるとされてきました。そのため、河川の流量は観測された流速と河川の水位に対し相関(H-Q曲線)を求め、水位から流量を求める事が一般的に行われる観測方法となっています。
流速センサーと水位センサーの使用により流量を流速と水位、河川の断面図とからリアルタイムで求める事が可能となりました。流量の算出には流速観測が重要な計測項目となります。
河川の流量観測

現在行われている
代表的な流速観測方法

流速観測の方法は現在、有人で行う方法と無人で行う方法があります。有人での測定方法は、可搬式流速計による方法と浮子(ふし)による方法、無人での測定方法は固定式流速計による方法です。それぞれの流速観測方法について図を交えて紹介します。

流速観測方法の特長比較

スクロールすることができます

浮子 可動式 固定式
プロペラ ADCP 画像式 電波式
無人での計測 icon_x icon_x icon_triangle icon_circle icon_circle
悪天候での計測 icon_x icon_x icon_triangle icon_circle icon_circle
継続観測 icon_x icon_x icon_triangle icon_triangle icon_circle
流量観測 icon_x icon_x icon_x icon_x icon_circle
無電源地域対応 icon_circle icon_circle icon_triangle icon_x icon_circle
デジタルデータ化 icon_x icon_x icon_circle icon_circle icon_circle

流速観測時の問題点

浮子

可搬式と同じく観測人員が必要なため、洪水時などの観測に危険が伴います。また、浮子は必ずしも直線的に流れないため、観測精度を高めるためには複数回の計測が必要になる場合があります。

可搬式

計測器を測定場所まで持って行き、観測人員が観測を行わなければならないため、継続的な観測が困難です。

ADCPなどの
水中観測

河川中の堆積物や浮遊物などの衝突による機器破損のリスクがあります。また川幅の広い河川の場合、川岸から計測が行えない場合も出てきます。

画像式

撮影範囲により、増水時の画角の問題が出る可能性があります。また、夜間観測時は赤外線カメラが必要になります。観測場所に合った解析アルゴリズムが必要になる場合があります。

電波流速計の利点

非接触での測定のため、システムは堆積物や浮遊物による損害を受けません。たとえば洪水の状況においてもメンテナンスに手がかからず、高い信頼性が得られます。今まで強雨下において、電波のドップラーシフトが降雨の影響を受ける事がありましたが、近年の電波流速計は最新の計測アルゴリズムにより、強雨の影響を除去できるようになりました。ドップラーシフトの計測は流速の正負方向にとらわれないため、河川の逆流などの現象もとらえることが可能です。また河川断面のデータを流速計に入力することにより、水位観測オプション搭載モデルでは、流量の観測も可能となっています。

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