概要
コンパクトで軽量なシーロメータ CVS-CL31/51 は、雲底高度または鉛直視程を測定し、同時に3つの雲の層を検知することができます。CVS-CL31/51はパルスダイオードレーザーLIDAR(光検出と距離測定)技術を採用しており、気象観測や空港管理、航空気象観測、ヘリポートなどの運用用途、および空港設置事前調査に最適です。
- 地上付近から7.5km(CL31)/13km(CL51)までの測定範囲
CVS-CL31/51に組み込まれたシングルレンズ技術は、高度ゼロに近いグランドレベルの低空域から正確な測定性能を発揮します。これは全測定範囲にわたって発信される強力で安定したパルス信号によるものです。
迅速なデータサンプリングにより、厚い雲底の下にある薄い斑雲も検知できます。また、生データとなるバックスキャッタプロファイルの取得も可能です。CVS-CL31/51のレーザービームは、鉛直方向だけでなく傾斜方向にも向けることができます。新しい光学設計に加え、傾斜させた場合のシールドによる保護性が向上したことにより、降雨時においても優れた性能を発揮します。また、測定ユニット内の傾斜角センサは、測定した雲までの距離のデータを雲底までの鉛直高さに自動的に補正します。
CVS-CL31/51の測定はフルオートです。メッセージには雲高データに加えて、機器の状態を示す自己診断の情報が含まれています。
CVS-CL31/51は比較的容易に設置することができます。通常はしっかりしたコンクリートの基台を作成して、その上に取り付けます。
厳しい環境から保護する外側のカバーが付属、本体のガラスウインドウはヒーター付ブロワーによりクリーンかつ乾燥した状態に保たれます。寒冷時には、加温することで霜の発生を防止することができます。
データ記録用データロガー パソコンレスでデジタルデータの記録が可能
データロガーを用いることにより、通信断時にもデータを保存、通信復活時にそれまでのデータを送信など無人運用の信頼性が高まります。
特徴
- 第2世代の先進的なシングルレンズ光学が低高度でも優れた性能を発揮
- 全天候下における高い信頼性、降水時の鉛直視程と雲検知に卓越した性能を発揮
- 迅速な計測により厚い雲の下にある薄い雲の層も検知可能
- 設置とメンテナンスが容易なモジュラー設計
- 故障解析を備えた広範な自己診断機能
- 現場で実証済みの、全天候型で24時間365日の完全自動稼働
- 米国連邦航空局(FAA)による認定と導入
- 米国気象局が採用
CVS-CL51の特徴
- 13km(4万3,000フィート)までの雲レポート
- 15km(4万9,200フィート)までの全範囲にわたるバックスッキャッタプロファイリング
- 巻雲の検知
仕様
スクロールすることができます
性能 |
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計測範囲 バックスキャッター範囲 レポート分解能 レポート周期 ハードターゲットに対しての距離測定精度 レーザー |
CVS-CL31 | CVS-CL51 | |
0~7.6km(0~25,000フィート) 0~7.5km 5m/10フィート 2~120秒にプログラム可能 ±1%/±5mいずれか大きい方 |
0~13km(0~43,000フィート) 0~15km 10m/33フィート 6~120秒 ±1%/±5mいずれか大きい方 |
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レポート数値 |
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雲の検知(3層まで)、ステータス情報 雲の検知、ステータス情報、バックスッキャッタプロファイル Sky condition(本体オプション)* |
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動作環境 |
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温度 相対湿度 風速 |
-40℃~+60℃ 0~100%RH 55 m/s |
-55℃~+60℃ 0~100%RH 55 m/s |
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入出力 |
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供給電源 消費電力 バックアップ用バッテリー 信号出力 |
100/115/230 VAC 50-60Hz 最大310W(ヒーター電源を含む) 2Ah RS-232/RS-485/LAN(option) |
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基本構造 |
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寸法: ・全体 ・計測ユニット 質量: ・全体 ・計測ユニット ハウジングクラス 傾斜角度 |
620mm x 235mm x 200mm 32 kg 13 kg IP66 鉛直または傾斜12° |
834mm x 266mm x 264mm 46 kg 18,6 kg IP65 |
サイズ
オプション
機器
- ケーブル端末ボックス(過電圧保護付き) Termbox-1200PC
- 接続メンテナンスケーブル QMZ101
- 船舶用衝撃吸収取り付け台座 CT35022
- シーロメータ用グラフィカル・ユーザー・インターフェース CL-VIEW
- シーロメータ用境界層表示ソフトウェア BL-VIEW
- 鳥よけ CL31BIRDKIT
- エアクオリティプラグ・アンド・プレイパッケージ CLAQPACKAGE(シーロメータ用CL-VIEWとBL-VIEWの機能がプリインストールされたノートパソコン)
* Sky Condition
本体に内蔵する層別雲量計算アルゴリズムファームウェア
- 5分毎に過去30分間の移動計測結果より演算(最新10分に2倍の加重)
- 出力:1-3各層の雲量(0-8) 9:鉛直視程
シーロメータ用表示ソフト CL-VIEW
PCに接続して、時間変化の表示及び、記録
境界層検知ソフト B L-VIEW
BL-Viewは、混合層高度(MLH:Mixing Layer Height)を可視化してオンラインで表示し、局所的な地域の状態を即座に把握できる情報を提供します。MLHデータは、外部アプリケーション、予測、数値モデルの検証にシームレスに統合することができます。リアルタイムのデータを取得し表示しながら、取得済みのデータを表示して解析することが可能です。BL-Viewによって得られる見識によって、大気環境のモニタリングと予測を向上することができます。