概要
朝夕の低日射時に測定するモードを追加
バイパスダイオードチェッカーは、太陽電池モジュール内バイパスダイオードの健全性を点検できます。
シンプルな操作と安全性にこだわった小型で廉価な製品です。
朝・夕・夜間にオンサイトでご使用いただけますので、発電量に影響しません。また、接続箱などPVストリングの出力端子に接続して測定ができる為、屋根上などの高所作業が不要で保守点検効率と安全性を高めることができます。
電圧ロギング機能、0.1[A]電圧計測、電圧計測機能も併せ持ち、PVメンテナンスの様々な局面で活躍します。
開発中!
日中に切替器を接続箱にセットすると、夜間自動的に測定し、翌朝には測定終了しますので人件費を抑え、安全にバイパスダイオードの点検が可能です。
- ストリングでの判定が可能(1000[V] までのストリングに対応)
- 発電を邪魔せず、安全な朝・夕・夜間にバイパス回路を点検
- 朝夕モードの計測時間は約1[ms](条件によって変動)
- 接続箱等での測定で、屋根上など高所作業が不要
- 小型でポータブル(単三電池 4本 or USBで動作)
- 電圧計測機能を装備(テスター機能)
- 電圧ロギング機能で対地間計測が可能 → 安全性の確認
- 0.1[A]電圧計測が可能(ブリーダー計測) → クラスタ故障の確認
- 1回の操作で電圧・BPD・クラスタを一括計測
- 内部メモリに9999件の測定データを保存
- USB通信で測定データをPCへ転送可能
- 過電流防止機能で安全な測定(PVを保護)
- 計測方法、内部回路構成について特許出願中
- Wi-Fi接続でPCと通信
- 手元スイッチで作業効率アップ(オプション)
安全性と利便性へのこだわり
日中の計測は太陽電池にダメージを与える可能性があるため、弊社では安全を考え、あえて夜間に限定した設計としておりました。
しかしそれでは使用時間が限られ、実際の現場作業に適さないとのお声をいただき、改めてシーズ支援プログラム※の追加情報収集の一環として「太陽電池ストリングのバイパス回路検査装置の運用方法実証」を実施し安全面も考慮して短時間計測での「朝夕計測(Isc3.0[A]以下)」を可能にしました。
関連商品
仕様
スクロールすることができます
型名
|
CNK-BDC15310-N |
判定機能
|
バイパスダイオードのVf測定により健全性を確認 |
計測対象 |
単一の直列接続された0~1000[V]の太陽電池ストリングからモジュール単体まで ※但し結晶系などの直列接続の単一PVストリングに限る ※一部、結晶系の奇数列モジュールや並列接続の薄膜モジュール では、複数のバイパスルートがあり、正常に計測できません。 |
Vf測定レンジ
|
電圧:0~100[V]、 |
Vf計測印加レンジ (ダイオードの |
逆バイアス印加方式 ・夜モード: 短絡電流+100[mA]での電圧値をVf値とする ・朝モード: 短絡電流+500[mA]確認での電圧値をVf値とする |
Vf 印加レンジ |
・夜モード: 電圧 100[V](選択可能)、電流 0~300[mA] ・朝モード: 電圧 100[V](選択可能)、電流 0~3.0[A] |
電圧計測モードレンジ | 0~1000[V]のストリング |
0.1[A]電圧計測レンジ | |
10sロギング電圧レンジ | |
計測精度 | ±0.5%(F.S.) |
PCとの通信
|
USB |
電源
|
単三電池 4本 or USB |
質量
|
約500[g] |
外形
|
131(幅) × 131(奥) × 51(高) [mm] |
なぜバイパスダイオードの点検が必要か?
スクロールすることができます
部分影の影響が大きい場合は バイパス回路が動作します |
陰り等の影響で部分的に 逆電圧が印加され 過熱や焼損 の危険性があります |
バイパス回路は自動車で言えばエアバッグやシートベルトのような安全機能です。
一般的な発電量モニタリングでは健全性を判定できませんが重要な機能です。
バイパスダイオードチェッカーは集電箱で判定が可能な太陽光発電保守用測定器です。
バイパスダイオードの特性
グラフではバイパスダイオードの特性が第2象限に示されています。
バイパスダイオードがオープン故障になると、バイパス回路に電流が流れなくなり、グラフの赤色のような曲線となります。
本装置ではこの差を検知し、一目で故障の有無を確認できます。
低日射時に測定するこだわり
①:PVへ負担をかけない低日射時に測定
②:発電の邪魔をしない
③:切替器(開発中)使用で夜間に最大64ストリングの自動測定が可能
機は太陽電池モジュールへの影響を考慮し、負担をかけない夕方や夜間計測に限定した設計としました。
太陽電池ストリングへ逆バイアスにてIsc以上の電流を印加すれば、太陽電池が発電している日中でも計測が可能です。
しかしながら、通常運用ではメーカーが想定していない電圧を印可することによる太陽電池モジュールへの影響が懸念されます。
特に、BPDオープン故障時は、当該クラスタのすべての太陽電池セルへ、最も発電状態のよい太陽電池セルのIsc相当の電流を流すため、部分影等により発電状態にばらつきがある場合は、BPD検査により、太陽電池セルを破壊する等の危険性が考えられます。
切替器(開発中)と組み合わせた運用の場合
日中に接続箱にセットすると夜間自動的に測定し、翌朝には測定終了しますので人件費を抑え、安全にバイパスダイオードの点検が可能です。
(最大64ストリング→1ストリング2kWとすると128kW相当の点検が可能)