概要
C-CS650(ロッド:30cm)
C-CS655(ロッド:12cm)
C-CR1000X、C-CR800などのデータロガーに直接接続可能な、TDR方式の土壌水分センサーです。メンテナンスフリーなので、長期間の連続観測、寒冷地、乾燥地に最適です。土壌水分(体積含水率)だけでなく、土中の導電率、温度、誘電率が測定可能です。
電源コントロールをして、省電力化でき、かつ、コストパフォーマンスに優れているので、多点、無人観測にも適しています。原理は、センサーロッド間の電磁波の速度が、ロッド間の誘電率(水分)の変化に影響されることを用いています。30cm(12cm)のロッド中の平均含水率が得られます。センサーは、2本のロッドと制御部が一体となった構造で、防水構造なので、土中に埋設することができます。ロッドは、あらゆる角度で土壌に挿入することができます。
また、CR1000XなどにC-AM16/32マルチプレクサーを接続して、多chSDI計測も可能です。この場合、各センサーにSDIアドレスを設定する手間がありません。
C-CS616の後継機で、デジタル出力、多要素計測が特徴です。
仕様
スクロールすることができます
測定体積 | CS-650:7800cm^3 CS-655:3600cm^3 各プローブの半径約7.5cm、ロッド先端から4.5cmの範囲を計測 |
出力 | SDI-12、RS-232C |
測定時間 | 測定:3ms SDI1-12コマンド:600ms |
動作温度範囲 | -50~70℃ |
電源 | 6-18VDC, 45mA@12VDC(動作時) 135uA@12V(非動作時) |
動作時 消費電流 |
45mA@12VDC、80mA@6VDC、35mA@18VDC |
平均消費電流 | I = 0.09n + [3.5 + 0.024(n-1)]n/s I(mV):平均電流 n:CS650の数 s:測定間隔(秒) |
ロッドの大きさ | CS-650:300L*3.2mmφ 32mmの間隔で2本 CS-655:120L*3.2mmφ 32mmの間隔で2本 |
ヘッド部大きさ | 85L*63W*18Dmm |
重さ | CS-650:280g ケーブルの重さ 35g/m CS-655:240g ケーブルの重さ 35g/m |
最大ケーブル長さ | 合計長610m(同じCポートに接続された最大25センサーの合計長) |
設定など | C-A200インターフェースでPCと接続:Device Configuration Utilityにて設定 SDIアドレスの設定はロガー経由LoggeNetソフトターミナルモードで可能です。 LoggerNet-Connect-DataLoggerメニューで、Terminal Emulatorを選択 enterを何回か押すと、CR1000>と表示されます。 その後、以下のように入力してアドレスを設定します。 以下の例は、C1に接続して、アドレスを1に設定する例です。 ?! 現在接続されているSDI機器のアドレス。 aAb! アドレスaをbに変更(以下では3を1に変更) |
土壌水分(体積含水率)の式 | 鉱物性土壌の土壌体積含水率θvとbulk誘電率(土壌誘電率))Kaの関係はTopp et al.(1980)の式を用いて以下のように実験的に表されます。 θv = -5.3*10^-2 + 2.92*10^-2Ka – 5.5*10^-4Ka^2 + 4.3*10^-6Ka^3 上記の式を用いず自分で校正することも可能です(マニュアル参照) |
土壌の導電率 | 溶液導電率 σsolutionとbulk導電率σbulk、固体導電率σsolidの関係は以下のように表されます。 σbulk=σsolutionθvT+σsolid T:土壌固有透過係数 |
温度補正 | |
導電率の温度補正 | ECの温度補正 補正式: EC25 = ECT / (1 + 0.02*(Tsoil-25)) EC25:25℃のbulk EC ECT:温度T(℃)のbulk EC |
体積含水率の温度補正 | 含水率の温度補正 誤差は以下の通り 0.5%:10~30℃ 2%:-10~70℃ 補正式 θCorr = θ – 0.0044*Tθ^3 + 0.0014*Tθ^2 + 0.0029*Tθ- 0.0002*T + 2.4*θ^3 – 1.6*θ^2 + 0.32*θ – 0.046 θ:測定された含水率 T:温度(℃) |
対象データロガーとSDIポートの数
スクロールすることができます
SDIポートの数 | 対象データロガー |
8 | C-CR10X |
5 | C-CR5000 |
4 | C-CR1000X,3000,23X |
2 | C-800、850 |
1 | C-200X、510 |
1つのポートで10本測定可能です。
C-CS650
測定要素、測定範囲、精度、再現性
スクロールすることができます
要素 | 体積含水率 | 導電率 | 温度 | 相対誘電率 |
測定範囲 | 0-100% | 0 to 3 dS/m(溶液) 0 to 3 dS/m(土壌:bulk) |
-50~70℃ 動作範囲:-50~70℃ |
1 to 81 |
精度 | ±1%(特定土壌で校正実施の場合) ±3%(溶液EC 3dS/m未満、出荷状態の標準体積含水率式の場合) |
±(5% of reading + 0.05 dS/m) | ±0.1℃(0~40℃時)本体地中にて ±0.5℃(上記以外の動作温度範囲での場合) |
1-40 ±(2% of reading + 0.6) for 溶液EC ≦3 dS/m 40-80 ±1.4 for 溶液EC ≦3 dS/m |
再現性 | <0.05% | 0.5% bulk EC | ±0.02℃ | <0.02 |
精度:誘電率1-81、導電率0-10dS/m
単位 単位換算計算
導電率= S/cm = 1/(Ω・cm)
1 [S/m] = 10 [dS/m] = 10 [mS/cm]
C-CS655
測定要素、測定範囲、精度、再現性
スクロールすることができます
要素 | 体積含水率 | 導電率 | 温度 | 相対誘電率 |
測定範囲 | 0-100% | 0 to 8 dS/m(溶液) 0 to 8 dS/m(土壌:bulk) |
-50~70℃ 動作範囲:-50~70℃ |
1 to 81 |
精度 | ±1%(特定土壌で校正実施の場合) ±3%(溶液EC 10dS/m未満、出荷状態の標準体積含水率式の場合) |
±(5% of reading + 0.05 dS/m) | ±0.1℃(0~40℃時)本体地中にて ±0.5℃(上記以外の動作温度範囲での場合) |
1-40 ±(3% of reading + 0.8) for 溶液EC ≦8 dS/m 40-80 ±2 for 溶液EC ≦2.8 dS/m |
再現性 | <0.05% | 0.5% bulk EC | ±0.02℃ | <0.02 |
SDI-12結線
スクロールすることができます
線色 | 意味 | ロガー端子 |
緑 | SDI-12 DATA | Cポート |
赤 | SDI-12 電源 | 12V |
黒 | SDI-12 G | G |
クリアー | シールド | G |
オレンジ | NU | G |
SDI通信の時にオレンジは必ずGに結線する
RS-232C結線
スクロールすることができます
線色 | 意味 | A200 |
オレンジ | RxD | OUT |
緑 | TxD | IN |
赤 | 電源 | 12V |
黒 | G | G |
クリアー | シールド | G |
PCなどCSIのロガー以外の機器と接続する場合、OSを転送する場合などはA200インターフェースを使用します。
セッティング:9600BPS N 1 8
オプション
土壌挿入ガイド
CS650G 挿入ロッド
硬い土壌などに、予めこのロッドで挿入用の穴をあけておきます。ハンマーでたたき込む事もできます。
センサーーPCインターフェース(C-A200)
本装置はSDI-12センサーとPCを接続するインターフェースで、センサーの設定や、ファームウェアーのupdateをDevice Configuration Utilityを使用して行います。
PCとの接続は、USBインターフェースです。