ディスドロメーター(CTC-LPM)

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レーザー式降水粒径速度分布測定装置

概要

  • 雨雪判別(降水分類)
  • 従来困難だった冬季降水量の把握(補足率が高い)
  • 天気コード出力
  • 降水の粒径分布X落下速度の計測
  • シャワーや人工降雨、人工気象装置などの雨滴粒径分布と各粒径別の速度

設置例
頑丈な架台に取り付けます

CTC-LPM レーザーディスドロメーターは降水の粒径、落下速度を測定するセンサーです。単に降水の粒径測定だけではなく、冬季の正確な降水量のリアルタイム測定、降水種類(雨、雪、霧氷ほか)の判定、天気コードの出力など、研究から実際の道路、航空気象分野まで、幅広い範囲での応用を可能としています。
光学レーザー方式により検知した降水の特性より、霧雨、雨、ひょう、雪、霧雪、あられ(小ひょう、雪あられ)などの降水を分類することができます(SYNOPコードなど)。
降水の強度、粒子の大きさを22分類、、落下速度20分類して測定しますが、特に、直径0.16mmの降水粒子が測定できることが優れた特徴です。また、相当水量、MOR、レーダー反射強度なども計算出力可能です。

記録は、RS-422(RS-485/RS-232)通信によってC-CR1000Xなどのデータロガーにデータをそのまま記録できます。風速計や、気温湿度計も同時に同じロガーに記録可能で、通信回線経由データの回収することもできます。PCがなくても、遠隔地からのテレメータが可能です。

簡易な降水強度の測定には降水強度センサーがあります。

冬季設置状況

※日本雪氷学会で本機による冬季降水量(降雪量)の補足率が高いことが確認されました

設置システム例

AC電源、ヒータ付、CFカード回収の例

仕様

スクロールすることができます

測定方法 785nm 0.5mW レーザー式
クラス1M
測定面積 40-47cm2(23×2cm)
降水粒径・速度
測定階級
440クラス
(直径:22、速度20クラスの組合せ)
粒子サイズ 0.16~ >8mmφ(22クラス)
粒子速度 0.2~>20m/s(20クラス)
降水種類認識率 霧雨、雨、ひょう、雪 97%
降水強度 最低 0.005mm/h(霧雨)
最大 250mm/h
降水視程 MOR 0~99,999m(約100km) (MOR:気象光学距離)
レーダー反射強度 -9.9~99.9dBZ
天気コード SYNOP 4680(wawa) / 4677(ww) / METAR 4678
10分類
オプション入力 Pt100、0-1V、
出力 RS-422(RS-485) 1200~15200BPS 全二重
筐体材質 アルマイト
寸法
重量
270×170×540mm
4.8kg(6.5kg:ヒーター付)
動作環境 -40 to +70℃/ 0-100% (Option:-60 to +70℃)
標高 1500m以下(それ以上の場合、空気密度が小さくなるので、精度が悪くなります)
防水性 IP65

電源

スクロールすることができます

番号 本体 外部ヒーター
(本体、アーム、レーザー)
AC DC 消費電流 AC DC 電流
x0.0xx 24V 20-30V 750mA ヒーターなし
x1.0xx 24V 20-30V 750mA 26V 22-30V 6.3A
x0.1xx 115V 15VA ヒーターなし
x1.1xx 115V 150VA 本体と共用
x0.2xx 230V 15VA ヒーターなし
x1.2xx 230V 150VA 本体と共用
x0.3xx 12-24V 550-500mA ヒーターなし
xx.3xx 12-24V 150-75mA UPS動作(基板のみ電源供給)

電源のあるところでは、x1.1xxを選択
DC電源動作させる場合は、x1.0xx または xx.3xx

ヒーター消費電力

タイプ ヒータ部 電力 型式
標準 窓ヒーター 2.5W x 2 全て
オプション レーザーヘッド
(送受信)
9W x 2 x1.xxx
アーム(左右) 27W x 2
ハウジング 20W

 

ソフトウェア

※新旧問わずPCによっては動かない事例が報告されています。動作確認が取れているPCは現在調査中です。

※長期期間にわたる計測での使用は非推奨です。(PCも不安定になります)

スクロールすることができます

ソフトウェアー

(英語版 オプション)

LNM view for Windows 10,11
PCによるデータモニター、保存


ソフト画面の例 リアルタイムでも表示可能
上のグラフ:X軸:粒径クラス Y軸:落下速度 中の色は、カウント数
下のグラフ:時系列の降水強度

 

 

オプション

スクロールすることができます

設置パイプ 60mmφ×2m
鉄製(亜鉛メッキ)、重量30kg
LPM専用
風除けオプション



仕様

項目 内容
対象パイプ径 40-102mmφ
それ以上は別途
大きさ 600x480x400mm
材質 フレーム 亜鉛メッキ鉄
上記以外 ステンレス
重量 18Kg

出力フォーマット(TRコマンドにより省略有り、初めの80個)

スクロールすることができます

フィールド
番号
内容 フィールド
番号
内容
1 デバイスのアドレス 初期"00" 59 水以外の粒子数
2 製造番号 60 このクラスの合計体積
3 ソフトウェアーヴァージョン 61 クラス分け以外の粒子数
4 センサー時計の時刻(日.月.年) 62 このクラスの合計体積
5 センサー時計の時刻(hh:mm:ss) 63 クラス1の粒子数
6 5分平均 SYNOP コード(Table4677) 64 クラス1の体積
7 5分平均 SYNOP コード(Table4680) 65 クラス2の粒子数
8 5分平均 METAR コード(Table4678) 66 クラス2の体積
9 5分平均 降水強度(mm/h) 67 クラス3の粒子数
10 1分平均 SYNOP コード(Table4677) 68 クラス3の体積
11 1分平均 SYNOP コード(Table4680) 69 クラス4の粒子数
12 1分平均 METAR コード(Table4678) 70 クラス4の体積
13 1分 合計降水強度(mm/h) 71 クラス5の粒子数
14 1分 液体降水強度(mm/h) 72 クラス5の体積
15 1分 固形降水強度(mm/h) 73 クラス6の粒子数
16 累積降水量(mm) RA コマンドでReset 74 クラス6の体積
17 1分 降水視程 (0-99999m) 75 クラス7の粒子数
18 1分 レーダー反射強度 (-9.9-99.9dBZ) 76 クラス7の体積
19 1分 平均品質(0-100%) 77 クラス8の粒子数
20 1分 霰(雹)最大直径(mm) 78 クラス8の体積
21-50 状態コード 79 クラス9の粒子数
51 全測定粒子の数 80 クラス9の体積
53 最小速度 <0.15m/s の粒子数    
55 最大速度 >20m/s の粒子数    
57 最小粒子直径 <0.15mm の粒子数    

天気コード

スクロールすることができます

内部コード 降水現象 英語 SYNOP
ww
4677
wawa
4680
0 センサーエラー Sensor error -1 -1
1 降水なし No precipitation 00 00
2 降水有り(判別なし) Precipitation   41,41,42
3 霧雨 Drizzle 51,53,55 51,52,53
3 着氷性の霧雨 Freezing drizzle 51,53,55 51,52,53
4 霧雨を伴う雨 Drizzle with rain 58,59,59 57,58,58
5 Rain 61,63,65 61,62,63
5 着氷性の雨 Freezing rain 61,63,65 61,62,63
6 降雪を伴う雨・霧雨(みぞれ) Rain and/or drizzle with snow 68,69,69 67,68,68
7 Snow 71,73,75 71,72,73
9 凍雨 Ice pellets 87,88,88 74,75,76
8 霧雪 Snow grains 77 77
8 霧雪・細氷 Ice crystals/needles 77 77
9 弱い雹(霰) Soft hail 87,88,88 74,75,76
10 雹(霰) Hail 89,90,90 89

SYNOP Table 4677 有人観測所の天気コード
SYNOP Table 4680 自動観測所の天気コード

強度の判定基準

スクロールすることができます

天気分類(SYNOP) 強度(mm/h)
Light Moderate Heavy
霧雨 ≦0.2 >0.2~0.5 >0.5
雨、雪、降水、霧雨を伴う雨 ≦0.5 >0.5~4.0 >4.0
凍雨、弱い雹(霰) ≦2.4 >2.4~12.0 >12.0
雹(霰)(4677のみ) 粒径<8mm 粒径≧8mm

落下速度vs粒径マトリックス(この順番で出力)

スクロールすることができます

  落下速度(m/s)
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.4 1.8 2.2 2.6 3.0 3.4 4.2 5.0 5.8 6.6 7.4 8.2 9.0 10.0
粒径
(mm)
0.125 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
0.250 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
0.375 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60
0.500 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80
0.750 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100
1.000 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120
1.250 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140
1.500 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160
1.750 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180
2.000 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200
2.500 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220
3.000 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240
3.500 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260
4.000 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280
4.500 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300
5.000 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320
5.500 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340
6.000 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360
6.500 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380
7.000 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400
7.500 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420
8.000 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440

表中の数値はクラス番号
全440クラスのカウント数(スペクトル)が最小1分毎にレポート可能

LoggerNet RTMCによる、リアルタイムモニター例

ディスドロメーターを利用して、リアルタイムの降水状況を把握できます。

スクロールすることができます

モニター画面例
説明 上のグラフで赤点はSYNOP状況で、水色にある点は雨、白は雪、黄色の部分はあられ
緑は固体降水強度(mm/h)、水色は液体降水強度(mm/h)
下のグラフは黄色が気温(0~5℃で変化)、ピンクは合計降水強度、青は累積降水強度
横軸は、12時間
解説 断続的に降雪があるが、降水強度はそれほど強くなく、積雪量は多くないと思われる