「オプトリーフ」は大成ファインケミカル株式会社の登録商標です。
また、製造は大成ファインケミカル株式会社、国内販売はクリマテック(株)が行います。
概要
オプトリーフは、積算日射量や積算光量子量を測定するためのフィルムです。フィルムの色素が日射によって退色する度合いを求めて、その退色率から検量線によって積算日射量や積算光量子量に換算します。
従来の日射計では測定困難であった場所や、同時多点での測定を可能にします。
特長
- フィルムなので小さく、軽く、どこにでも設置可能(水中でも測定可能)
- 一度に多数のカットテープが作成できるので、同時多点での測定に便利(1本あたり500枚程度)
- 日射量の他に光量子量も測定可能
- カットして使用するので1枚あたりは低コスト
使用例
- 野菜や果樹の植栽や森林の日射量測定
- 植物の葉面の日射量測定
- 温室の中などの日射量測定(温室内の検量線が必要)
- 建築物などの表面や影の日射量測定
- 身体の表面の日射量測定
- 水中の日射量をもとにした水の濁度測定
ご注意
温湿度の同時多点測定には
安価で小型のサーモリーフがお薦め
- オプトリーフには表裏があります。巻きの内側が、露光面です。 露光面を日射側にしてご使用ください。(反対の面でご使用になりますと数値の誤差により、正しい測定ができなくなります)
- 吸光度が0.6より低い数値にならないように、オプトリーフの露光を終了してください。吸光度が0.6より低い数値になると正しい測定ができません。(製造時の初期値:2.0士0.2)
- 正確な校正は、日射計と比較測定すると可能です。校正用のカットテープは、水平に設置してください。
使用方法
スクロールすることができます
種類 | スタンダード Standard |
長期測定 Long term |
短期測定 Shfort term |
|
イメージ image |
||||
型式 TYpe |
R-3D | Y-1W | O-1D | |
大きさ size |
幅35㎜W×10mL巻(roll) | |||
意味 meaning |
Red-3Days | Yellow-1Week | Orange-1Day | |
利用目的 application |
作物や園芸の研究で最も多く使用されます。 新しく交換しながら使用すれば、長期測定も可能です |
比較的ゆっくりと退色するタイプです。 遠方の山間部での測定など、オプトリーフの回収が容易でない場合に便利です |
退色の反応が良いタイプです。 日射の少ない場所・気温の低い場所や時期の測定に適しています |
|
積算日射量退色曲線 | R-3D(PDF) | Y-1W(PDF) | O-1D(PDF) | |
積算光量子退色曲線 | R-3D(PDF) | Y-1W | O-1D | |
暴露日数の目安 | 夏:晴天 Summer/fair weather |
1-2days(日) | 3-7days(日) | 0.5-1days(日) |
夏:曇天 冬:晴天 Summer/cloudy weather,
Winter/fair weather
|
2-5days(日) | 5-14days(日) | 1-2days(日) | |
冬:曇天 Winter/cloudy weather |
4-8days(日) | 1-3weeks(週間) | 2-4days(日) | |
最大吸収波長 Max absorbance wavelength |
521nm | 468nm | 492nm | |
退色率計算式 / 退色率(%) Fading rate formula / Fading rate (%) |
Log10(D/D。×100) | D/D。×100 | D/D。×100 Range:30-90% |
|
D0= absorbance at the beginning (before exposure) (初期(露光前)の吸光度) D = absorbance after exposure(露光後の吸光度) |
||||
退色曲線の作成 How to create color fade curve (calibration curve) |
自分で作成する場合は,日射計と退色率から検量線を作成します。 ter and make calibration curve. |
仕様
スクロールすることができます
種類 | スタンダード Standard |
長期測定 Long term |
短期測定 Short term |
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イメージ image |
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型式 TYpe |
R-3D | Y-1W | O-1D | |
大きさ size |
幅35㎜W×10mL巻(roll) | |||
意味 meaning |
Red-3Days | Yellow-1Week | Orange-1Day | |
利用目的 application |
作物や園芸の研究で最も多く使用されます。 新しく交換しながら使用すれば、長期測定も可能です |
比較的ゆっくりと退色するタイプです。 遠方の山間部での測定など、オプトリーフの回収が容易でない場合に便利です |
退色の反応が良いタイプです。 日射の少ない場所・気温の低い場所や時期の測定に適しています |
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積算日射量退色曲線 | R-3D(PDF) | Y-1W(PDF) | O-1D(PDF) | |
積算光量子退色曲線 | R-3D(PDF) | O-1D(PDF) | ||
暴露日数の目安 | 夏:晴天 Summer/fair weather |
1-2days(日) | 3-7days(日) | 0.5-1days(日) |
夏:曇天 冬:晴天 Summer/cloudy weather,
Winter/fair weather
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2-5days(日) | 5-14days(日) | 1-2days(日) | |
冬:曇天 Winter/cloudy weather |
4-8days(日) | 1-3weeks(週間) | 2-4days(日) | |
最大吸収波長 Max absorbance wavelength |
521nm | 468nm | 492nm | |
退色率計算式 / 退色率(%) Fading rate formula / Fading rate (%) |
Log10(D/D。×100) | D/D。×100 | D/D。×100 Range:30-90% |
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D0= absorbance at the beginning (before exposure) (初期(露光前)の吸光度) D = absorbance after exposure(露光後の吸光度) |
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退色曲線の作成 How to create color fade curve (calibration curve) |
自分で作成する場合は,日射計と退色率から検量線を作成します。 ter and make calibration curve. |
オプトリーフ退色曲線(検量線)近似式 の例
(Calibration curve examples at Japan)
スクロールすることができます
型式 type |
イメージ | 正確な校正は、日射計と比較測定すると可能です。校正用のカットテープは、水平に設置してください | ||
積算日射量(PDF) 積算光量子量(PDF) | ||||
季節 Season |
積算日射量 (MJ/㎡) Solar radiation |
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R-3D |
冬 Winter
|
401.9-200.0[Log10(D/D。×100)] | ||
春秋 Spring or Autumn |
324.6-161.3[Log10(D/D。×100)] | |||
夏 Summer | 265.6-131.6[Log10(D/D。×100)] | |||
実測 example | 千葉市実測値(At Chiba) | |||
Y-1W |
冬 Winter
|
-0.0198(D/D。×100))2 + 0.1615(D/D。×100) + 205.18 | ||
春秋 Spring or Autumn |
-0.0126(D/D。×100))2 – 0.6191(D/D。×100) + 205.08 | |||
夏 Summer | -0.0101(D/D。×100)2 – 0.5419(D/D。×100) + 167.59 | |||
実測 example | 千葉市実測値(At Chiba) | |||
O-1D |
冬 Winter
|
-0.3290(D/D。×100) + 36.42 | ||
春秋 Spring or Autumn |
-0.2152(D/D。×100) + 24.52 | |||
夏 Summer | -0.1675(D/D。×100) + 18.23 | |||
実測 example | 東京都実測値(At Tokyo):退色率範囲30%~90%(Range) |
参考論文(外部リンク)
- 複層林における光環境の測定法
- 簡易積算日射計フィルムを用いた林内光環境の推定法
- The applicability of a color acetate film for estimating photosynthetic photon flux density in a forest understory出典元:日本森林学会Journal of Forest Research Vol.10 No.3 P.247 2005
イメージ画像
オプトリーフ測定器
旧型オプトリーフ測定器(D-METER RYO-470)の修理受付終了のお知らせ(PDF)
オプトリーフ専用のポータブル吸光度測定器です。
いつでも、どこでも、簡単にオプトリーフの吸光度(D)が求められます。
専用の測定器なので、たくさんのオプトリーフを効率良く測定するのに便利なツールです。
小型軽量で持ち運びに便利なので、オプトリーフの設置場所ですぐに露光具合を確認できます。
※積算日射量(積算光量子量)は、検量線を用いて求めます。
スクロールすることができます
イメージ | ||
注意 | 在庫限りで終了 | 後継機 |
型式 | D-Meter RYO-470 | D-Meter RYO-470M |
特長 | メモリー機能なし 外部出力機能なし | 内部メモリー、 外部出力付 |
メモリー | – | 990データ(99データ×10ブロック) |
外部出力 | – | USB経由PCへデータ転送 ソフトはこちらからダウンロード Software English ver. from Here |
電源 | 単三乾電池 2本使用 | |
大きさ/重さ | W90×H35×D135mm | W76×H27×D135mm |
約250g(電池含む) | 約209g(電池含む) | |
共通付属品 | 本体、リーフホルダー2個、透明基準リーフ2枚、取扱説明書、単三乾電池2本 | |
付属品 | – | USBケーブル アプリケーション操作マニュアル |
D-Meter RYO-470M 各部の名称 |
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D-Meter RYO-470 各部の名称 |
FAQ
Q | 使用期限はありますか? |
A | 特に使用期限はありませんが、購入後2~3年を目安に使ってください。 |
Q | 設置する際に粘着テープやピンで固定しても問題はないか? |
A |
粘着テープで露光面を覆ってしまったり、ピンで影ができたりといったオプトリーフへの日射に影響するような方法でなければ問題ありません。 |
Q | 手持ちの分光光度計でも測定できますか? |
A | 分光光度計のセルにしっかり設置できれば、特に問題はないと思います。露光前と露光後を同じポイントで測定できるように、リーフをセルに設置する際は上下左右に注意してください。測定の際は以下の最大吸収波長に設定してください。 R-3D:521 nm、Y-1W:468 nm、O-1D:492 nm |
Q | フィルムをカットする大きさは? |
A | 取扱説明書には20 mm幅を想定と記されていますが、測定可能な大きさであれば小さくても大丈夫です。 リーフホルダーに挟めること、中央の穴がすべて隠れることが必要ですので、最小11 mmでカバーできると思います。製品の幅が35 mmなので、20 mm毎にカットするとリーフホルダーにちょうど良い大きさになります。 |
Q | 保管や持ち運びはどのようにしたらよいですか? |
A | 保管は日射や高温多湿を避け、常温暗所が理想です。また、結露が発生するとフィルムが影響を受ける場合がありますので、温度変化の少ない場所に保管してください。 カットしたフィルムを屋外へ持ち出す際は、梱包されていた袋やアルミホイル等で光を遮ってください。 |
Q | 水に濡れても問題はありませんか? |
A | 雨などで濡れても色素は溶け出しません。が、濡れてふき取る場合は強くこすったりせず、押さえるように水を除去してください。 ただし、退色が水質に影響を受ける可能性がありますので、水中での使用や多量の水濡れが予想される場所での測定では、光を遮断した状態で退色を確認する等、事前に水の影響を調べてからご使用ください。 |
Q | 退色は温度に影響されますか? |
A | 色素の退色には温度依存性があるため、温度に影響されます。参考として、気温別の退色曲線(東京都および千葉市実測値)が同梱されております。 |
Q | 紫外線の影響を受けますか? |
A | オプトリーフに使用している色素も含めて、一般的に色素は紫外線や可視光で退色が進みやすくなります。オプトリーフの退色も紫外線の影響を受け、波長依存性があると考えられます。 |
Q | 温室などで使う場合はどうしたらよいですか? |
A | オプトリーフは自然太陽光で退色しやすい色素を選択し、一般的な全天日射計や光量子計との相関で検量線を作成しています。温室内では、フィルムなどで人工的に紫外線や赤外線がカットされている場合があり、自然太陽光と波長が異なるおそれがあります。その温室内での検量線を作成していただくと、正しい測定ができます。 |
Q | 同じロールでも吸光度の初期値が違います。すべて初期値が違うのですか? |
A | 同じロールから切り出しても、初期の吸光度は異なる場合があります。色素がフィルムのすべての面で均一に染み込まず、場所によって濃度が異なるためです。初期値は2.0±0.2の範囲になるように製造しております。 同じロールから複数のフィルムを使用する場合も、露光前には必ずフィルム毎の初期値を測定してください。 |
Q | どのフィルムを使ったら良いでしょうか? |
A |
例を以下に示します。 このような場合は、まずはスタンダードタイプの「R-3D」を推奨いたします。1日ごとに回収して測定すれば、その日の日射量が測定できます。 測定したい場所が山間部で1週間ごとの回収しかできないなどの場合は、退色がゆるやかで長期間測定ができる「Y-1W」を、日蔭で日射量が少ないなどの場合は退色の早い「O-1D」をご使用ください。 |
Q | 付属の退色曲線のエリアを越えた場合はどうしたらよいでしょうか? |
A | エリアを超えた度合いが小さければ誤差は小さいですが、大きければ誤差も大きくなっていきます。付属の退色曲線は適切な露光の範囲でご使用ください。 |