概要
森林からの蒸散量を推定する方法のひとつである、樹液流速(サップフラックス、sap flux)を測定するために開発されたのがこのセンサーです。
樹液流速測定方法には、現在、ヒートパルス法、茎熱収支法などがありますが、この、Granier(グラニエ)法の原理に基づいた方法は、微量熱をトレーサーとするため、樹木に及ぼす影響が軽微で、測定による樹木の影響を低く抑えることができるのが特長です。
また、原理が単純なので、仮定を用いると比較的簡単に樹液流速を求めることができます。
仕様
スクロールすることができます
センサー 仕様 |
電源 | 84mA/2.9V 0.2W +/-5% |
ヒーター抵抗 | 34.5 Ohm +/-0.4 Ohm | |
ヒーター部分 | 極細、完全絶縁被膜された、平滑表面を形成 | |
ニードルの長さ | 標準 33mm(10~63mmがオーダー可能) | |
加 熱 領 域 | 先端から20mm | |
サンプル樹木サイズ | 直径70mmの樹木から適用可能 それ以下の直径用の特注も可能 | |
信号出力 | 40μV/K(0~40℃) 銅-コンスタンタン熱電対出力(Type1) | |
ニードル間隔 | 15cmまで 植生、樹種により異なる | |
ケーブル |
最低70cm 4線 PURケーブル コネクター(IP67)付 10m、20mなど延長可能(延長ケーブル) |
電源供給ユニット仕様
この電源は、センサーが3本でない場合は、ダミーコネクターが必要です。
スクロールすることができます
型式 | CUP-PW-10 CCS2 |
接続可能 センサー数 |
3本 |
センサーを2本以下で使用する場合 |
この電源は、センサーは3本セットが必須です。 2本以下の場合、空いているセンサーケーブルにダミーコネクター(別売)を接続して下さい。 |
出力 |
サップフローセンサーの出力をそのままバイパス 40μV/K(0~40℃) ヒータ付近と周囲温度との差になるので、 ・ロガーの入力レンジは 5mV ・分解能は、0,01mV以下必要 |
ケーブル長さ |
センサー側(注文時指定):標準10m センサー延長の場合は延長ケーブルを別途購入 電源・出力側:2m |
防水性 | IP68 |
電源 |
DC12~18VDC、<90mA(3本でも1本でも同じ) 3W以上を用意 |
電池で使用する場合 |
1ヶ月約72Ah以上の電池が必要 (0.1Ax24hourx30day=72Ah/1month) |
オプション
スクロールすることができます
ダミーコネクター | 内部にサップフローセンサーと同じ抵抗をつけたコネクター |
延長ケーブル | 10m単位(両側コネクタ-) |
防水シール | テロスタット 1kg単位 |
初期キット |
熱伝導シリコン(100g)、ドリルの刃(2.1mm)、 アルミチューブ(10本)、アルミチューブ挿入工具、ブラシなど |
設置キット | 放射除け(60×40cm=Styropro)、庶水シール(Terostat IX、100g) |
配線
センサー
スクロールすることができます
用途 | コネクター (Binder) |
線色1 | 線色2 |
ヒーター- | 4 | 黄 | 黒 |
ヒーター+ | 3 | 緑 | 青 |
信号+ | 2 | 白 | 白 |
信号ー | 1 | 茶 | 茶 |
電源ユニット (CCS2)
電源ユニットとセンサーはコネクター接続です。
電源ユニット側に、センサーケーブル10mが付属しています(標準)。
サップフローセンサー特注仕様の説明
樹液流は樹木の大きさ種類によって変わるので
標準品では対応できない場合、特注対応いたします(価格も+α)
スクロールすることができます
加熱部の長さ (H) |
全体の長さ (L) |
加熱部の位置 | |
標準品 | 20 | 33 | 先端 |
短いセンサーの例 | 10 | 13 | 通常先端 (指定可能) |
長いセンサーの例 | 20または40 | 60 | |
特注可能範囲 | 10-40 | L>H+3 | |
電源の注意 | 電源は標準品*3本をドライブするように設計されているので、ヒータ部分が20mm以外の場合は、合計60mm相当になるようヒータに接続する | ||
特注品納期 | 1ヶ月以内程度 |